何事も一番でなければ気が済まない性分なので、たとえば身近な人のの生活が満たされていると私も負けないように全力を尽くします。
競馬という共通の趣味を持つ男性の友人がいて、彼は儲けが出たときには必ずと言っていいほど私に報告してきます。
幸せそうな表情で起こったことを伝えられるのですが、私にとっては不快にしか感じられません。
友人とはいえ趣味で私よりも優位に立っている状況が許せませんから、より多い儲けを出すべく競馬場へと走ったときのことです。
手持ちの2万円をつぎ込んでも予想を当てることができず、よけいに腸が煮えくり返る思いになりました。
帰宅途中にも怒りが収まらず、消費者金融の無人契約機が設置されている建物に入り5万円を借りたのです。
その足でパチンコ店へ行き負けた分を取り戻そうとしましたが、あっという間に手持ちの金額が18円になりました。
貯金が底をついている状況でしたから、給料日を待つしかありません。
ところが、給料日には振り込まれたお金を全てパチンコに使ってしまい一文無しになりました。
消費者金融からの督促の電話を着信拒否にしたところですが、今度は自宅に押しかけられるのは想像に難くなく困り果てています。